先生の業務の流れを変えずに導入 現場に違和感なく連絡手段のデジタル化に成功

埼玉県草加市立川柳小学校 埼玉県草加市

施設種別 小学校

サービス 保護者連絡写真共有・販売

成果 保護者からの評判UP先生の残業削減手書き業務の削減電話対応業務の削減先生間のコミュニケーション改善

この事例の要約

  • 夕方から翌朝までの時間、電話業務を省力化しながら保護者からの連絡を受け付けられる体制に
  • 毎日の業務の中で自然にコドモンをチェックできるよう工夫し、職員の負担なくICT化を実現
  • 保護者からの連絡を学校全体で共有でき、担任個人の負担を軽減
  • 写真販売もコドモンで完結。掲示、集計、集金など事務作業がゼロに
  • コロナ禍での急な休校や休校中の保護者との連絡も非接触でスムーズに

2019年9月にコドモンをご導入いただき保護者連絡と写真販売の機能をご活用いただいている埼玉県草加市立川柳小学校さま。導入をご担当いただいた事務職員の福島主幹と学校内でも先行して機能を活用いただいている特別支援学級担任の吉福先生に、保護者連絡のデジタル化を進めた背景や現在のご活用状況について伺いました。

まずはお二人の業務について教えてください。

吉福先生:特別支援学級の担任をしています。その他にも特別支援教育コーディネーターという業務をしていて、学校の中で困りごとのある児童について、検査を行ったり相談をしたりする業務をしています。

福島主幹:私は事務職員です。事務だけでなく、学校のチームの一員として、働き方改革や業務改善等の改革に積極的に取り組んでいます。吉福が担任する特別支援学級では、コドモンの最初の試用や機能追加を他のクラスに先行して実施しているので、一番長くコドモンを使っています。ICTに詳しく、コドモンの活用についても考えてくれており、学校の中では特にICTの活用を推進してくれている一人です。

時間外の電話業務を省力化しつつ保護者との連絡手段を確保

川柳小学校でICTシステムの導入を検討したきっかけを教えてください。

吉福先生:最初のきっかけは、昨年度から市内の学校で一斉に留守番電話が導入されたことです。夕方の6時半から翌朝の8時まで留守番電話に切り替わり、その時間帯は保護者からの連絡が一切受けられなくなってしまいました。電話業務を省力化できる一方で、共働き家庭など日中連絡がしづらい保護者からの連絡が受けにくくなり不都合もありました。そこで、24時間保護者からの連絡を受けられるようなデジタル連絡帳のようなものがないかと探し、コドモンの導入を検討しました。

コドモンで学校と保護者の双方向連絡を実現 決め手は導入実績と多機能性

保護者との連絡のデジタル化という点に限れば他にもいろいろなツールがあったと思いますが、コドモンを検討いただいたのはなぜでしょうか。

福島主幹:WEBで検索をかけていろいろなサービスやシステムを検討しました。ただ、よくあるメールシステムでは一方通行の連絡になってしまうので、相互連絡ができるものを使いたいと思っていました。学校での実績があるサービスを探したのですがなかなか見つからず、保育園で導入実績の高いコドモンに興味がわき調べたのがきっかけです。アプリの中で保護者連絡ができる機能があることがわかり本格的に検討をしました。

コドモンのアプリでは学校から保護者へ個別、一斉に連絡できるだけでなく、保護者からきた連絡は確認すると既読のマークが出て連絡を受け取ったことが保護者にも伝わるため返信業務も省力化できて便利です。

最終的には学校と保護者の相互連絡ができること、写真販売やアンケート機能など今後の活用に繋がりそうな多機能性に魅力を感じてコドモンの導入を決めました。費用負担も抑えて運用できる点も大きなメリットでした。

パソコンを開いたらコドモンが起動 チェックするのが自然と日課に

コドモンを導入するにあたり、先生方から反対意見はありませんでしたか。

福島主幹:負担を軽減するために導入するツールですが、それでも先生方の中には何か新しいものを入れると負担が上乗せされると捉える方もいるんですよね。そうすると享受できるメリットよりも負担感のほうが大きくなってしまい、 反対意見や抵抗が強くなるため導入には工夫が必要だと思っていました。

先生方は日々の業務の流れが決まっているので、その中に上手く組み込めるように工夫し、自然と毎日コドモンを見られるような、触れるような環境づくりをしたことで受け入れられたような気がします。

日々の業務に組み込むというのは、具体的にどのようなことでしょうか。

福島主幹:今は職員一人につき一台パソコンが支給されています。もともと校務支援のシステムを入れてペーパーレス化をしていることもあり、職員は朝来たら必ずパソコンを開いてその内容を確認するというのがルーティーンになっているんです。

そこで、パソコンを立ち上げたときにその校務支援システムとコドモンが自動的に立ち上がるように設定し、毎朝コドモンを見ずにはいられないという環境をつくりました。そこで必ずチェックをしてくださいねという形にすれば、自然と朝の業務の流れの中で確認作業をすることができますよね。そうやって先生方全員が毎日確認できる仕組みをつくり、負担なく業務に組み込んでもらえるようにしました。

それから、朝パソコンを開いたときと17時の時点で保護者から来ている連絡に関しては、その日のうちに確認のチェックをするというルールにしています。17時に担任が不在のクラスに関しては、学年主任が、学年主任もいない場合には管理職が見るというようにしているので、こうしたチェック体制によって確認漏れがないようにしています。作業としては通知内容を見たらクリックをして確認のチェックを入れる程度なので、苦労なく始められました。

担任の負担なく保護者も便利に活用

保護者の中で、連絡アプリを使うことに対して反対する人はいませんでしたか。

福島主幹:ほぼいないですね。幼稚園や保育園のほうがICTの活用が進んでいると思うので、こうしたアプリに慣れている保護者も多いのだと思います。反対の声はなかったですね。

吉福先生:保護者についてはみなさん便利に使っていると思います。使い方に関しては、「どうやったらいいんですか」といった質問や不安の声は聞かないですね。担任として保護者へのコドモンの案内で手間を感じたことや苦労したことはありません。

保護者にはどのようにアプリの設定を促しましたか。

福島主幹:特別支援学級は先行して試用運用をしていたので、事前に説明会を開いて実際に画面を見せながら説明ができたのですが、2月~5月は新型コロナの影響で休校の期間もあり、他のクラスの保護者には説明会を開いたり細かく対応するということができませんでした。ですのでIDの発行に関しては個別の封筒を用意し、その中にIDとパスワードを記載した紙と案内文、アプリの登録方法についてのお知らせを全部プリントアウトして、一通一通児童を通して各保護者に配布をしました。アプリの利用は慣れている方も多いのであまり質問等はなく、登録していただけました。

保護者からの相談を先生同士が共有 担任個人の心理的負担も軽減

ICTを導入したことで、保護者連絡に関して抱えていた課題は解決できましたか。

福島主幹:保護者からの連絡を24時間受けられる体制をつくりたいというのが当初の目的でしたので、その点は改善できました。また、今まで保護者から電話やノートだけで連絡を受けていたときは、担任が個人でやりくりをして抱え込んでいる状況でした。コドモンの運用をはじめたことで横の繋がりや学校全体での問題の把握が少しずつできるようになってきたと思います。

連絡帳については現在は従来の紙のノートも並行して使っている状況ですが、今後はコドモンに全面的に移行していきたいと思っています。保護者からの連絡が全部コドモンに入ればもっと先生同士の共有が進み、先生が個人で抱え込んで悩むような負担を軽減できるのではないかと思っています。

担任は連絡ノートの持ち運びや手書きの負担を“ゼロ”に

担任としてICT導入にどのようなメリットを感じていますか。

吉福先生:担任としては、やはり保護者対応に関する事務作業は結構時間を取られてしまうんですよね。通常学級でも1クラスに数人は毎日保護者からの連絡帳の書き込みがあり返事を書いていると思いますが、私が担当している特別支援学級では保育園の連絡帳のように学校での様子や家での様子について毎日保護者全員とやり取りをしています。

コドモンを導入していなかった頃は、朝学校に来て連絡帳を全員分回収して、確認の印鑑を押しつつ、保護者からコメントや相談ごとがあれば返事を手書きで書くんですよね。事前にプリントでお知らせしていることでも、例えば「明日のクリスマスリースの材料を買ってないんですが、持たせなくていいですか」「いつまでに買ったらいいですか」といった質問にも返事を書かなければいけません。
休み時間は、5分程度で業間休みは子供たちと関わることが多く、丁寧に返事を書く時間の確保が難しいです。児童が下校するまでのわずかな時間に急いで書いて児童に渡すしかないんです。でもコドモンでやり取りができれば、児童が下校した後に丁寧に返信することができます。

学校全体としてはノートの連絡帳とコドモンを併用していますが、特別支援学級のクラスは完全にコドモンに移行しているので、夕方児童が下校した後の時間にゆっくり返信しています。空き時間に書こうと思った時にはパソコンを開いてさっと返信ができるので、たくさんの連絡帳を持ち運びしなくていいのも利点です。時間をうまく使えるため、児童がいるときには児童に集中できるというのが一番のメリットだと感じています。

それから欠席の子がいた場合、近所の子が連絡帳を持って行くというルールになっていますが、実際には紛失などいろいろなリスクがあります。それがコドモンのアプリを使った連絡では直接保護者に連絡が届くので、セキュリティ面の心配もなくなりました。

現金回収の負担なし 保護者はスマホで写真を購入

写真販売の機能の活用状況はいかがでしょうか。

福島主幹:写真販売については、校外学習や卒業式、入学式などイベントの際に写真業者さんに来てもらい、イベント終了直後に行っています。コドモンの機能を活用したことで、担任も保護者も業者さんもメリットは大きかったと思います。

写真の購入をする場合、今までは保護者に学校に来てもらって実際の写真を見てもらい、番号を控えて現金を渡してもらうという流れだったので、なかなか学校に来られず購入できない家庭もありました。そうした家庭でも、コドモンなら24時間スマホで確認してそのまま注文ができるので相当なメリットがあったと思います。

学校に直接見に来てもらっていたときにはたくさんの中から短時間で児童が写っている写真を探し出すのが難しかったと思いますが、スマホで見ればゆっくり探すことができる点もいいですよね。
担任については現金を集めて回る手間や紛失のリスクもなくなり、写真掲示作業がなくなったので、大幅に負担の軽減ができたと思います。

吉福先生:特別支援学級は一クラスの人数が少ないので、クラスでイベントなどをしても写真業者さんを呼べないことが多く写真販売自体があまりできていませんでした。それをコドモンが解決してくれたことにとてもメリットを感じています。試験的に、特別支援学級のクラスでは大きな行事だけでなく日々の様子の写真の掲載をはじめています。ハロウィンパーティーの様子やクリスマス会の準備、校外での発表会の様子など、先生たちが日々たくさんの写真を撮ってアップしています。保護者からはとても好評で満足度も上がっていることを感じています。これは今後も継続していきたいと思っています。

セキュリティを担保しつつ、コロナ禍の写真販売も便利に

写真販売に関して、個人情報の観点からセキュリティを懸念される先生はいませんでしたか。また、担任の先生方の負担はいかがでしょうか。

福島主幹:写真販売については、顔写真など個人が特定される情報をインターネット上に公開することに抵抗があり、個人情報の点で不安を持つ先生方もいました。その点コドモンは学校と保護者とが直接繋がっている環境であることが前提で公にアップされるわけでないことを強調して説明し、理解を得ています。

それと今年は卒業式がコロナ禍で行われたんですよね。休校になって学校への出入りができなくなったので従来の写真販売ができない状態になり、多くの写真業者さんがオンラインでの販売をしました。当学校では、卒業予定の児童の保護者にIDを発行してコドモンを使って写真販売をしましたが、他の学校でもオンラインでの写真販売を利用したことで、アプリを使っての購入が特殊な例ではなく一般化されているのだと理解が進んだと思います。

当学校での写真販売については写真業者さんが写真をコドモンにアップし、それを保護者がアプリで確認して購入するという流れで担任が作業することはほぼありません。学年便りや学校便りの配信も始めていますが、私から先生方に声がけをし、やり方についてはマニュアルも作っているので、こちらに関しても手間はかかっていないと思います。

休校中や緊急時も!非接触で確実に保護者への連絡が可能に

コロナ禍の写真販売でコドモンの機能を活用いただいたのですね。その他、コロナ禍でコドモンが役立ったことはありましたでしょうか。

吉福先生:担任としては、休校中の課題に関する連絡がとても便利でした。当学校ではもともと4月から保護者にコドモンの利用を開始してもらう想定でいましたが、私が担当する特別支援学級では前倒しで保護者との連絡にコドモンを使っていました。コロナの影響で休校の間、課題に関する保護者向けの資料や手紙もコドモンを使って送付できたので業務がとてもスムーズでした。コドモンの運用を開始できていなかった他のクラスでは、保護者がその都度書類の受け渡しに来ていたので職員も保護者も大変だったと思います。

特に一年生のクラスは登校することもなく休校だったので連絡は苦労したと思います。草加市では小学一年生になると全員が「草加スマイルメール」を登録するのですが、入学前の児童はアカウントを持っていなかったので連絡手段がなく、休校の延期や書類を持ってきて欲しいなどの連絡は、1年生の先生が全家庭に電話で連絡をしたんですよ。書類は一軒一軒ポストに入れていって、全部の家庭に電話するというのをおそらく2回か3回ほどやっていたと思います。考えるだけで気が遠くなるような作業ですし、限られた数の電話で応対するのは本当に大変だったと思います。

このコロナ禍でよくわかったのですが、「草加スマイルメール」のようなメールシステムでは既読がつかず、保護者が確認したかもわからないので緊急時は不安があります。でもコドモンだったら既読確認ができて、この人は読んでいる、読んでないというのが一目でわかり、お知らせを読んでいない保護者にだけ電話確認ができるのでとても便利でした。

文科省の指針に沿って、負担を最小限にデジタル化を推進

昨今小中学校の保護者連絡において、社会的にデジタル化の必要性が高まってきていると思います。学校でデジタル化を推進するにあたってどのようなことが重要だと思いますか。

福島主幹:先生方は今までやってきたことを同じようにすれば大丈夫だと思う人も少なくないのですが、先日の文部科学省の通達にもあった通り小学校でもデジタル化の推進が求められています。社会的にも ICT化が進んでいる状況で保護者の環境は激変しています。昨今では学校と保護者と地域とで一人の児童の教育と安全を見守っていこうという動きがあるので、学校から発信する情報のしかたについても変わっていかなくてはいけない時期にあると思います。

来年度からはGIGAスクール構想がはじまって児童一人につき一台タブレットを支給するなど教育のしかたも大きく変わり、デジタル化がさらに加速して進む状態です。その中において、学校の先生方だけが保守的で前例踏襲していては相当歪みが出てくると思っています。今が大きな転換期に来てると思うんです。

今回当学校ではボトムアップでコドモンを導入をしてメリットを感じていますが、他の多くの学校についてはなかなか導入が難しいと思っています。学校自体はあまり大きな変革を求めない雰囲気や風土があると思うので、教育委員会がトップダウンで方針を出してくれるとやりやすいのかなと思います。文科省が提示している指針についてもコドモンはすべて網羅できるシステムだと思うので、積極的にトップダウンで進めてもらえるといいですよね。

現場で導入を進める担当者の場合は、いかに業務の流れの中に自然に組み込んであげられるかというのが一つのポイントだと思います。できるだけ抵抗感なく使っていける仕組みづくりと、運用が開始された後のルールや承認のフロー、フォロー体制などを事前に決め準備しておけば、職員みんなが安心して活用していけると思います。

今後も先生方の業務省力化と保護者連絡のデジタル化に向け、コドモンがお役に立てれば幸いです。ありがとうございました。

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